センスを感じる、男性の世界観

自分の感性やセンスが求めるままに、好きなことを突きつめながら世界観をつくりあげてきた男性は、女の子の目に魅力的に映るものです。そのような男性に素敵なことをたくさん教わって、なにか変化していく自分が楽しいと感じる。だから、女の子は大人の男性を心地よく感じてしまうのかもしれません。「この人の世界をもっと知りたい!」と思ううちに、気づいたら惚れ込んでしまっていたなんてことを、一度くらい経験したことのある人も少なくないことでしょう。

センスがいい男性は、自分の世界観をしっかりもっています。「世界観」というとやや形而上学的な堅苦しさを感じるかもしれませんが、ここでいう「世界観」とは、研ぎ澄まされた感性と、経験の中で積みあげられた知性がつくりあげるもののこと。つまり、自分がどんなものに美しさを感じるのか、心の反応を細やかに感じることができる。そして、それをどのように表現するのが自分にとって最適なのかを知識や経験からアプローチして、ひとつのものに体現できる。これらが備わって、大人の男性の世界観はつくられていくのではないでしょうか。

ファッションも自分の世界観を表現する手法のひとつです。ファッションにおいては、「世界観」を「スタイル」という言葉に置きかえてみるとわかりやすいかもしれません。自分のスタイルをもつということは、洒落者の絶対条件。お洒落な大人の男性の磨きあげられた感性と知性には、思わずもオンナゴコロをくすぐられてしまいます。彼らは色味に対する感度が高く、その色づかいの感性やセンスには驚かされるばかりです。そこに知性のエッセンスが加わって、トーンや季節感、その時々にふさわしいTPOを意識した配色が、見る人に心地よさと安心感を与えるのでしょう。男性よりも識別できる色の数が多いといわれる女の子にとって、センスがいいかそうでないかは「色味」で決まるといっても過言ではありません。

すでにお気づきかと思いますが、知性がなければ、感性を表現することはできません。言いかえるなら、いくら感性が研ぎ澄まされていても、知性がなければ世界観(スタイル)を築くことはできないのです。今までに私がお会いした素敵な方々は、装いの基本を心得ている方ばかり。クラシカルなサイジングや色合わせ、素材についての知識を身につけてベースを築いてから、ご自身のセンスでアレンジし、スタイルをつくりあげてきた方々がほとんどです。スタイルとはその人の生き方そのものであり、多くの経験を重ねることで少しずつ体に染みついていくものなのかと思います。

PROFILEプロフィール

中里 彩 ー Aya Nakazatoテーラーアプレンティス

1992年生まれ。エジプト考古学者を志して、大学では考古学を専攻。一方で、メンズのテーラード服に惚れこみ、在学中から熟練の職人の元でテーラリングを学ぶ。卒業後は、ファッション業界に限らず、複数の事業を展開。縮小していく職人の手仕事を支えたいという強い思いから、現在ブランド・プロダクトのプロデュースを準備中。ファッションスタイリング、執筆活動なども開始。
Aya Nakazato Offcial Medium:http://aya-nakazato.com/
Facebook:https://www.facebook.com/aya.nakazato.54
Instagram:http://Instagram.com/il.colore

中里彩

COLUMN ARCHIVES