「最高の一枚」を追求して <br>会津が生んだ生粋の

Vol.25 SIGMA   シグマ PHOTO:SEIJI SAWADA , TEXT:YURIKO KISHI


4月26日、東京・丸の内の商業施設「KITTE(キッテ)」2Fに、ダーバン初の直営店がオープンした。その誕生を記念して、オープン初日から二日間に渡って開催された「PRODUCT MAKES MAN-本気のプロダクトが本物の男を創る-」は、本気のプロダクトやサービスを手掛ける企業との異業種コラボレーションによって実現した「男を上げる」体験型イベント。今回紹介するのは、生粋の“Made in Japan”に徹したものづくりを行う光学機器メーカー、株式会社シグマ。最高のクオリティを誇るカメラやレンズを提供する同社の真髄を探るべく、話を伺った。

01.シグマは、会津から生まれる


シグマの創業は1961年。創立者の山木道広氏が自ら開発した35mm一眼レフカメラ用のテレコンバーターなどを製造・販売する目的で設立した有限会社シグマ研究所を経て、1970年、株式会社シグマ(以下、シグマ)に商号を変更。その3年後には、福島県取麻郡磐梯町に「会津工場」を完成させるなど、早くから、国内での自社生産にこだわり、独自のものづくりを展開してきた。

多くの製造業が海外生産にシフトする傾向にある中、今もなお、会津に製造の拠点を置く理由のひとつに、光学機器を製造するために不可欠な、冷涼で澄んだ空気と水に恵まれていることが挙げられる。そして、そこには、実直で研鑽を怠らない、尊ぶべき会津の職人たちがいる。

シグマが目指すものづくりにとって、最適な「環境」と「人材」を兼ね備えた会津の自社工場では、部品や金型の製造をはじめ、レンズ研磨やプラスチック部品の成形、塗装や基板実装、組立てに至るまで、一部の加工を除いては、ほぼ完全内製化した体制のもと、カメラやレンズの全製品の一貫生産が行われている。

02.ユニークなカメラの形状は、機能美の極み


今回のコラボレーションイベント「PRODUCT MAKES MAN-本気のプロダクトが本物の男を創る-」では、“選び抜く男”をテーマに、シグマの主要製品である「dpシリーズ」と「sdシリーズ」のカメラ6台を展示し、その製造過程をアーティスティックに切り撮った映像などと共に紹介。実際のカメラやレンズに触れ、その優れたクオリティを心ゆくまで実感できる“シグマ体験”に、多くの来場者が集まり、ブースは大いに賑わいを見せた。

「ダーバン直営店オープンのお祝いに駆けつけられた方をはじめ、KITTEでお買い物中の方など、さまざまな方が立ち寄ってくださいました。“今回、シグマを初めて知った”という方の中には、弊社特有のカメラの形状に興味を持たれる方が多く見られました。ただ、その形状は、デザイン先行ではなく、あくまでも、機能性や操作性、ホールド感などを考慮したうえで、目には見えない細部へのこだわりが結集した結果として生まれたものです。そうした経緯をご説明したり、実際にカメラを手に持っていただくことで、弊社ならではのメイド・イン・ジャパンの良さを感じ取っていただける良い機会になったのではないかと思います」と話すのは、シグマ マーケティング部の金子誠人氏。

03.他にはない、レンズへのこだわり


今回展示された「dpシリーズ」と「sdシリーズ」には、フィルムライクな3層構造の各層で、すべての光の情報をそのまま取り込める世界唯一のイメージセンサー「Foveonダイレクトセンサー」が搭載されている。「最高の一枚」を追求するというシグマの製品開発におけるコンセプトを象徴するこのセンサーは、圧倒的な解像感、豊かな階調や色、確かな実体感を持ち、「その時に感じた温度や湿度、匂いまでも再現できる」などと評される、高精細な独特の像質を実現している。それぞれのシリーズの特徴について、金子氏は次のように話す。

「dpシリーズが、高画質をより持ち運びしやすくするというコンセプトのもとに作られた固定式デジタルカメラのラインアップであるのに対し、sdシリーズは、遠くを撮りたい場合は望遠レンズ、建物を広範囲で撮りたい場合は、広角レンズというように、用途に合わせてレンズ交換が可能な一眼レフデジタルカメラです」

交換レンズは、シグマ用のみならず、キヤノン用やニコン用など、国内主要メーカーのカメラにも対応可能な仕様で個別に製造しているため、レンズのバリエーションは、実に奥深い。

「現在、約46種類の交換レンズがありますが、少なくとも、その約3倍のラインアップがそろっています。中には、6種類のカメラ用マウントを用意しているレンズもあります。レンズ単体の種類を多く備えたメーカー様は、他にもあると思いますが、カメラごとのレンズのバリエーションがこれだけ豊富に揃っているのは、珍しいケースかもしれません」

スマートフォンなどの普及によって、今や、誰もが手軽に写真を撮れるようになった。そんな時代において、あえてカメラが選ばれることには、理由があると金子氏は言う。

「“より良い絵を撮りたい”という気持ちの現れではないかと思います。写真文化の発展を願うと共に、今後もその一助となれるよう、スタッフ一丸となって邁進してまいります」

2018年1月24日に公開されたシグマ初のウェブマガジン「SEIN(ザイン)Online」では、”Life with photography, Scenes with SIGMA.”(写真のある日々・人生の豊かさ、シグマと共にあるシーン)をテーマに、インタビューやエッセイなど、写真にまつわる多彩な独自コンテンツを紹介している。

機材を手に取ってみるもよし、ウェブマガジンを覗いてみるもよし。正真正銘の“Made in Japan”、ぜひ味わってみて欲しい。

SIGMAオフィシャルサイト https://www.sigma-photo.co.jp/
SEIN(ザイン)Online http://www.sigma-sein.com/jp/


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