スーツの名称の基礎知識

ITの世界と同じく、スーツにも専門用語がたくさんあります。

 多くの製品と同様にスーツの各部所=ディテールには多くの名称が付けられています。スーツの衿の部分を「ラペル」といいますが、これは厳密には衿の下衿を指す言葉で、上衿は「カラー」と呼ばれます。ラペル=下衿を菱形にデザインすると一般的な「ノッチドラペル」になり、剣のようにとがったデザインにすると「ピークドラペル」と呼ばれる衿型になります。
 このようなディテールを知っておくと、スーツを買いに行ったとき、ショップスタッフとコミュニケーションの共通言語になりますし、数あるスーツのデザインの中から、自分にはどんなデザインが似合うかを考えるときに、覚えておくと便利なキーワードやポイントになります。

Knowledge01 【ショルダー】

スーツの肩の部分はスーツをつくる上で重要なポイントである。パッドの厚さ、あるいは有無などによっても形は大きく違ってくる。

スクエアショルダー
肩にパッドが入っているので、袖付け部が角張っているのが特徴。鋭角的なラインを持つショルダー。

ナチュラルショルダー
肩のラインに合わせた自然なラインで、やや落ちている形状。パッドなしか、薄いパッドが入る。

ドロップショルダー
肩先が全体に丸みがあり、通常より肩線が落ちているショルダー。薄めのパッドが使われる場合が多い。

Knowledge02 【ラペル】

衿の下部分のことで、下衿ともいう。ラペルの幅、形、きざみの角度、位置などによって、スーツの表情は大きく変ってくる

ノッチドラペル
シングルブレステッドに多い菱形の衿。片前背広衿ともいわれ、上衿と下衿の縫い目の角度は、80~90度。

ピークドラペル
下衿の先端が上に向いている。ダブルブレステッドスーツに多いが、シングルスーツにも見られる。

セミピークドラペル
ピークドラペルよりも下衿の剣の角度が大きいのが特徴だ。フロアレベルドラペルともいわれる。

Knowledge03

ウエルトポケット
胸ポケットの定番ともいえるのがこのデザイン。帯状の切りポケットで箱ポケットともいわれている。

バルカポケット
クラシコイタリアの流行と共に登場。バルカ(小舟)のような形からこの名前が付いた。

フラップポケット
ふた付きのポケット。ふたを収納すれば両玉縁ポケットに。上は、チェンジ(小銭)ポケット。

Knowledge04 【ベント】

シンプルなスーツのバックスタイルにあって、唯一のアクセントとなるのがベント。このベントがないスーツもあって、それはノーベントといわれる。

センターベント
切り開きがスーツ背部の中央に、一本だけ入っているもの。もっともオーソドックスな形といえる。

サイドベンツ
英国調スーツに多い型。ダブルブレステッドスーツでは一般的だが、シングルスーツにも多く見られる。

センターフックベント
フック=カギ型の形状をしたセンターベントで、アイビースタイルの代表的なディテールだ。


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